レントゲン写真のお話・1 レントゲン写真を撮る理由 X線を使うわけ X線の胎児へのリスク ちょこっとマメ知識 Gy(グレイ)って何? 医療被曝の確率的影響 検査で受ける放射線の量 |
レントゲン写真のお話・2 X線とはどんなものなのでしょう? 自然放射線(能) 放射線が細胞に影響を及ぼす仕組み 胎児期の被爆の影響 |
レントゲンのお話・3 ちょこっとマメ知識・色々な検査の種類 X線を使った検査法 CT マンモグラフィ 核医学検査(RI検査) IVR) X線を使わない検査法 MRI(5/12) |
一口にレントゲン検査といっても、色々な種類の検査がありますよね。 どんな検査がX線を使っているのか…とか、 良く耳にする検査でも、案外知らないことがあったりしますよね。 なので、ここでちょこっと簡単にご説明してみることにしました。 |
X線を使った検査法
CT |
CTというのは、 Computed Tomography の略だそうです。 これは、コンピューターを使った断層画像という意味です。 このCTもX線を使用しています。 CTの装置には、大きな丸い穴があり、その中を寝台が通ります。 穴を通っている間に、360度の方向からX線を放射します。 それど同時に体を通り抜けてきたX線を検出します。 そのデータから、コンピューターを使って、体の輪切りの画像を作るのです。 体の色々な構造や、病変部をより分かりやすくする為に、 ヨード造影剤を使用することもあります。 造影剤というのは、 普通に(X線の)撮影をしただけでは見ることの出来ない、 臓器や、特定の組織を映したり、 正常な組織と異常のある組織の区別をつけやすくしたりするために、 患者様に投与される薬品のことです。 造影剤には、色々な種類があり、 検査に合わせて、使い分けられています。 CTで使われる造影剤は、ヨード系の造影剤です。 静脈に注射して使われるようです。 |
マンモグラフィ |
マンモグラフィというのは、乳房のX線撮影のことです。 ラテン語で「マンマ(mamma)」は乳房のことで、 だから、その写真を撮る検査は「マンモグラフィー(mammagraphy)」となるのです。 撮影の方法は、乳房をアクリルの板とフィルムの入った板の間に挟んで、 平たくして写真をとるそうです。 ぎりぎりまで平たく圧迫して撮影するのは、 X線の被爆量を減らすためと、内部の構造をうまく写すためだそうです。 なので・・・個人差はあるようですが、痛みを感じることがあるそうです。 乳房のX線。ぴんと来る方もいらっしゃるでしょう。 そうです。これは主に「乳がん」の検査に用いられています。 腫瘍の検査にも、もちろん、使われています。 でも、誰でも彼でも、マンモグラフィで検査すればガンが見つかるかとえば、 そうでもないそうです。 というのも、若い人や、乳腺の多い人は、 乳癌が乳腺の白さに隠れてしまうことがあるからだそうです。 (そのような場合には、触診や超音波検査法を用いて検査するそうです) なので、マンモグラフィは、40歳以上の方を主に対象としているとのことです。 乳房というのは、乳腺組織(ミルクを作るう組織とそれを運ぶ管)と脂肪からできていて、 特に、授乳期はほとんどが乳腺ばかりになるそうです。 授乳が終わると、乳腺は急激に萎縮して脂肪に置き換わるのだそうです。 なので、年配の方は脂肪が多くなっているために、 腫瘍(良性・悪性どちらも)が白くはっきりと写るそうです。 腫瘍のほかにも、「石灰化」というものみつけられるのだそうです。 石灰化というのは、カルシウムの塊のことで、 乳癌細胞は、増殖するとともに、一部が死滅して、 その武運に石灰沈着がおきるそうです。 また、癌細胞の周囲の分泌物にも石灰化が起こることもあるのだそうです。 ミルクには、カルシウムが含まれているので、 乳癌でなくても石灰化が見られることがあるそうですが、 その判断はお医者様がしてくれるので大丈夫です。 (それでもわからない場合はさらに違う検査をするそうです) この検査をするときは、 乳腺専門医を受診するのが良いそうです。 装置の認定や、撮影技師の教育と認定、読影医の研修なども、行われているそうなので、 このような教育や認定を受けているかどうか調べると良い・・・ と書いてあるサイトがありました。 皆さんも参考にしてみてくださいね。 |
核医学検査(RI検査) |
核医学検査は、 極微量のガンマ線を放射する、放射性同位元素(アイソトープ)を含んでいる薬を、 注射器などで体の中に投与します。 すると、投与されたアイソトープが特定の臓器や組織に取り込まれると、 放射しているガンマ線を、体の外から高感度のカメラで撮影することができるようになるのです。 投与する検査薬は、目的とする病変や臓器にあわせて色々と種類があるそうです。 核医学検査で調べることの出来る臓器や病変部は、 脳・唾液腺・甲状腺・心臓・肺・肝臓・腎臓 などの臓器と、 全身の骨の病気や、血管の働きや、炎症部位 などだそうです。 体の中に放射性のお薬を入れるなんて・・・って思ってしまいますよね。 でも、使われる放射性同位元素(アイソトープ)は、 体に影響の少ないガンマ線で、 その中でも寿命が短い、検査当日しかもたないような種類で、 自然に崩壊してなくなり、尿や便中に排出されるので、 体に蓄積して、悪影響を及ぼすという心配は無いそうです。 また、子供にも、必要ならば用いられる検査なのだそうです。 放射性同位元素は、ラジオアイソトープとも呼ばれていて、 その頭文字RIをとって、RI検査とも呼ばれているそうです。 |
IVR |
IVRというのは、「interventional radiology」の略になります。 「インターベンショナルラシオロジー」と読みます。 日本語に訳す適当な言葉がないそうで、「IVR」という略称で呼ばれているそうです。 これは、今までは病気の診断が目的とされてきた、 レントゲン(X線)・造影検査・CT・MRI・超音波などの診断方法を、 病気の治療に応用したものです。 外から見えない体の中へ、針やカテーテルといった器具を、 体内へ挿入し、検査や治療をしたりするわけです。 治療したり調べたりしたい部位まで、 体の外から体の中に入れた器具を観察しながら挿入するなんて、 すごいことですよね。 大きく切ったりしなくても治療ができたりするので、 低侵襲性治療の1つです。 「血管内手術」や「カテーテル手術」「画像支援治療」 ・・・といった呼び方のほうが聞いたことがあるかもしれませんね。 |
X線を使わない検査法
MRI(磁気共鳴画像診断装置) |
Magnetic Resonance Imaging の略になります。 日本語に直すと、磁気共鳴影像法、となるそうです。 CTと同じように、人の体の輪切りの写真を撮る装置なのですが、 X線の代わりに磁石(じしゃく)と電波の力を使って画像を得る装置です。 患者さんが、強い磁気の中に入り、電波を当てられると、 体の中の水素原子が共鳴します。 電波を止めると、共鳴した水素原子から微弱な電波が発生するのだそうです。 その時発生した微弱な電波をコンピューターによって、画像化したのが、MRI画像です。 MRIはX線を使わないため、医療被曝の心配が無いので 子供でも安心して検査を受けられるようなのですが、 ・撮影時間が長い ・検査中の音がとても大きい ・閉所恐怖症の人には怖い なんていうこともあるようです。 また、磁場を乱すものを身につけたままの検査は、 画像が悪くなるので、検査前にはチェックしないと駄目だそうです。 ヘアピンをしていると、飛んでしまったりするそうですよ!? びっくりですよね。 心臓のペースメーカー、人工内耳・神経刺激装置・注入ポンプなどを入れている方は、 正常に作動しなくなる恐れがあるので検査は出来ないそうです。 あとは、妊娠中の女性も検査はしないそうです。 胎児にどのような影響があるかが、まだはっきりとわかっていないからだそうです。 |
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参考文献:色々な大学の放射線科のサイト