はじめまして。今度、親知らずを4本同時に抜歯することにしたのですが、 知り合いの歯科医に「普通は何回かに分けて抜歯する」と助言を受けました。 そこで、4本同時に親知らずを抜歯する時の具体的なリスク、良い点を教えてください。 |
こんにちわ。お知り合いの歯科医の先生のおっしゃるように、4本同時に抜くことは、ほとんどしません。 というのも、まず、お口の中全体に麻酔をかけてしまうことになりますので、 麻酔が切れるまでの数時間の間、 唇や頬・舌などを噛んで怪我をしてしまう可能性が、あまりに高くなってしまうからです。 ステーキのお肉を噛み切る力で舌や頬を噛んでしまうわけなので、 結構大きな傷になってしまいます。これはとても痛いです。 それから、歯を抜くということは、 人工的に怪我をさせてしまうことになりますよね。 痛みが取れるまでの間、 片側が痛いだけならば、もう片方の歯でお食事して乗り切れたりしますが、 両方の歯が痛いとお食事することが苦痛になってしまいます。 あと、上の親知らずは、抜いてもほとんど痛みなどのトラブルが出ないのですが、 下の親知らずは、とても腫れてしまったり、10日くらい痛みが続いてしまったり、 口が開きにくくなったり・・・などの症状が出る可能性がとても高いのです。 こういった理由のため、4本同時に抜く・・・ということをあまりしないのです。 4本同時に抜歯するメリットは、 1回で終わってしまうということだけではないか?と思います。 回数を減らしたいのでしたら、 せめて、片側ずつ2回に分けて抜歯することをお勧めします。 そうすれば、かなりリスクが減らせると思います。 |
親知らずがお年頃といわれたのですが、どういう意味なんでしょうか? |
ええとですね、親知らずの根っこが出来上がるのが20〜25歳くらいの間が平均的です。 ですので、このくらいのお年の方の親知らずが「お年頃」というわけです。 歯は、根っこが完成する頃にうずうずと動き出すという習性がありますので、 その頃になるとうずうず、もじもじ…と、出てこようとするのですね。 そこで運悪く上手くはえてこられなかった場合に、腫れてしまったりして痛い思いをする… ということが起こりやすくなってくるのです。 もちろん、個人差があります。根っこが完成してなくても親知らずがはえてくることもあります。 ちなみに、親知らずのせいで顎関節症になってしまうこともあります。 そういう時はは、親知らずが余計なお仕事をしているわけなので、 抜いてしまうと改善されることが多いですね。 |
親知らずが腫れて痛いんですが、薬だけもらうことってできるんですか? |
お薬だけお出しすることもあります。 腫れが大きいと抜くことが出来ない場合があるので、そういう時にはお薬を飲んでいただいて、 腫れを抑えてから抜くようになります。 でも、そういう場合でも、診察はさせていただきたいのです。 消毒もできますし、それに、上にも親知らずが萌(は)えていたりすると、腫れた歯肉を噛んでしまって余計に痛い思いをしてしまいますので、少しだけ当たらないように削ったり、上の親知らずを抜いたりすることもあります。 歯を抜くのが嫌な方が多いと思いますが、お薬で腫れが引いて痛みが無くなっても、1度トラブルを起こした親知らずは、また腫れることが多くありますので、その親知らずを抜くことを頭の片隅にでも覚えておいてくださいね。 |
親知らずが痛く無いんですが、それでも抜いたほうがいいって本当ですか? |
そうですねぇ…その人の親知らずの萌(は)え方によると思います。 何もトラブルを起こさずに、綺麗に萌えているのに、無理やり 「抜きましょう!」 と勧めることはありません。 ただ、立派に普通の奥歯のように並んで萌えて来た場合でも、 ブラッシングが上手く出来なくてムシ歯になってしまうようならば、抜くことをお勧めする時があります。 斜めに萌えている場合などは、急に腫れることがあったり、手前の歯をムシ歯にしてしまうことがあるので、 そういう時には抜いたほうがいいとご説明することが多いです。 |
親知らずは誰でもはえるの? |
いいえ。一生、はえてこない人もいます。 親知らず自体が生まれつき無い人もいます。 |